審美歯科(しんびしか)とは、「美しさ」に焦点を当てた総合的な歯科医療分野です。しかし、ここでいう歯の美しさとは、不自然にただ真っ白な歯にすれば良いわけではありません。
審美歯科治療で真に追求する美しさとは、誰の目から見ても天然歯と全く識別できない程の自然美を回復することなのです。
たとえ年齢を重ねて歯が褐色に変色し、擦り減り、形の悪い歯であったとしても、天然歯のように機能し周りの歯と調和しているのならば、それはとても美しく感じるでしょう。
審美歯科
審美歯科とは
これまでの歯科医療技術では、そうした天然歯と識別できないレベルまでの修復は困難でしたが、現在ではそれが当たり前のようになってきています。
歯の本当の美しさは、色合いや形だけではなく、そこに自然美が備わることで初めて生まれます。天然歯のように輝くあなたにぴったりの美しさをお届けいたします。
オールセラミック治療
オールセラミックとは金属を一切使わず、すべてにセラミックを使用した被せ物です。
審美歯科の中でも、特に審美性の高い仕上がりを求める方に最適な治療法です。美しい透明感があり、体に優しい特徴を備えています。
透明感のある美しい輝き
従来のセラミッククラウンは内部に金属を使用していました。金属により光がさえぎられるため、天然歯のような自然な美しさを再現できない、歯茎の色が暗くなってしまうという問題がありました。
オールセラミックは内部まで全て光の透過性の高いセラミックでできています。天然歯と並べても見分けることができないほど、自然な透明感のある美しさを手に入れることが出来るのです。特に前歯など、より美しさを求められる治療では欠かせない材料です。
セラミックのみで作られた
体に優しい材料
近年では金属と同程度の強度を持つセラミックが誕生し、噛み合わせの強い奥歯にも適応が可能となりました。金属アレルギーの問題や金属色の問題も解消することができます。
オールセラミックは変色や劣化もしづらく、生体親和性も非常に高いことからバイオフィルム（汚れ）が付きにくく体に優しい材料と言えます。
先進のCAD/CAM技術が生みだす
高品質
これまでは、全ての修復物は歯科技工士の手で作られていました。
しかし、現在のオールセラミックでは表面の色や微細な部分を除いては専門の機械で作製することが可能となりました
コンピューターで設計を行い、そのデータをもとに機械がセラミックを削理だすCAD/CAM技術です。
ジルコニア
ジルコニアとは酸化ジルコニウムのことで、人工ダイアモンドや白い金属とも言われます。審美的でかつ金属と同程度の強度があり、奥歯や複数歯の連結された大型の補綴物にも使用できます。
e.max(イーマックス)
e.maxとは次世代のセラミックシステムで、二ケイ酸リチウムガラスセラミックスです。非常に審美性に優れ、従来のセラミックの4〜5倍の強度があります。
ジルコニアに比べ強度は下がりますが、光の透過性が高く、ほとんど天然歯と見分けがつきません。
このようセラミックと審美性の高いガラスセラミックを用い、被せ物や詰め物を作製し、天然歯のように修復していきます
ダイレクトボンディング
被せ物や詰め物に比べて、歯を削る量を抑えることができる治療法です。審美修復用レジンの開発により、天然歯のような自然な歯の再現が可能となりました。
歯を削る量・治療回数を抑えて美しく修復
銀歯などの詰め物や前歯の隙間・欠けている箇所などに、審美修復用レジンを直接盛りつけていくことで天然歯のような自然な色や形を再現していきます。
近年では、透明感や色調が豊富に揃った審美修復用レジンが開発され、天然歯のような自然な歯を再現することができます。
また、ほとんどの場合が欠けた部分の補修のみで済むため、被せ物や詰め物に比べて残っている歯を削らずに温存することができ、治療期間(来院回数)や治療費を抑えることができるのも大きな特徴です。
ラミネートベニア
「歯の色が気になる」「前歯の隙間が気になる」「前歯の形のバランスを整えたい」「少し歯並びを整えたいけど時間をかけたくない」といったお悩みを抱えている方に適した治療法です。
付け爪のような審美治療で、
歯へのダメージは最小限
ラミネートベニア法は、歯の表面を一層だけ薄く削り、そこに付け爪のような薄いセラミックを貼り付け、理想的な色・形・バランスの前歯を作り上げる治療法です。
生まれつき変色している歯、大きさやバランスが悪い歯、歯並びに問題がある場合などは、歯へのダメージを最小限に抑えながら短期間で美しい歯と歯並びにすることができます。
メタルボンドクラウン
従来の審美歯科治療に最も多く使われてきた被せ物で、金属のフレームにセラミックを焼き付けて審美的に仕上げています。
審美性と強度を兼ね備えた補綴物
メタルボンドクラウンは、セラミックの審美性と金属の強度を兼ね備え、予知性が高く適応範囲の広い優れた補綴物と言えます。
奥歯を含めた広範囲での修復が必要な場合に有効な素材となります。
しかし、金属を使用している為、オールセラミックに比べると審美性で劣るという欠点があります。
現在、あらゆる歯科治療の中で最も天然歯に近く、優れた特性を持つ治療法は、やはりオールセラミックによる治療と言えます。
歯の位置やお口の状態、ご希望をしっかりと踏まえて材料についても最も適した治療法をご提案いたします。
当院ではマイクロスコープによる精度の高い審美治療をご提供します
審美治療には美しさだけではなく、精度も必要になります。被せ物と歯と歯肉の調和によりより美しい治療が可能となります。
歯の形成(被せ物をするために歯の形態を整える)や型取り、被せ物を装着する際には、数十μの精度が必要です。マイクロスコープはそれを可能とし、より美しい審美修復をすることができます。
